今回はChannel FireballからEric FroehlichによるGP神戸の結果を受けたアタルカレッドの考察記事を紹介します。
省略、意訳、行間の補足等を含みますので、是非原文(http://www.channelfireball.com/articles/atarka-red-deck-guide-2/)もご覧ください。
以下翻訳
赤単は黎明期以来環境の脅威として存在し続けているが、近年の赤単のデッキパワーはかつての一線を完全に画したものになっている。
赤単が勝つということはメタゲームが健全に機能していることを意味し、プレイヤーが赤単へのガードを下げた瞬間にタイトルをかっさらっていくのが常であった。
しかしながら近年の赤単のデッキパワーには目を見張るものがあり、メタゲーム度外視で勝ち続けるアーキタイプとして環境に君臨している。
赤単隆盛の原動力は何であろうか?
それはクリーチャーの質の向上に他ならない。
昔々の赤の1マナパワー2といえば《ジャッカルの仔/Jackal Pup》をはじめとしたデメリット内包型のものが当たり前であり、モダン以下の赤単を支えスタンではその強さが規格外とさえ謳われた《ゴブリンの先達/Goblin Guide》であってもその例を漏れることは無かった。
しかしながらこの《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》というカードは何一つのデメリットすら持っておらず、近年のモダン、レガシー環境の赤単を大きく変えた立役者であると言っても過言ではないだろう。
カード選択
《僧院の速槍/Monastry Swiftspear》、《鐘突きのズルゴ/Zurgo Bellstriker》
相手のライフを削りきるのに《僧院の速槍/Monastry Swiftspear》だけではやや心許なく、追加の1マナクリーチャーが必要だ。
《鐘突きのズルゴ/Zurgo Bellstriker》は1ターン目にプレイするには最適なカードであり、終盤には疾駆が活きてくる場面も多くあるだろう。
《鐘突きのズルゴ/Zurgo Bellstriker》の唯一の欠点は伝説のクリーチャーである点であるが、手札にダブついたときには積極的にブロックに回せると考えればそう悪くはない。
それができないようならそのゲームにはどのみち負けているだろうからね。
《稲妻の狂戦士/Lightning Berserker》
《稲妻の狂戦士/Lightning Berserker》はさながらバイバックを有した《火の玉/Fireball》のようなカードだ。
このカードを前にブロッカーを立てずにターンを返すことはリスクが大きく、したがって相手にブロッカーを置くことを強いる力が非常に強い。
相手のテンポが乱れれば新たなバーンスペルを引く猶予が生まれ、それがそのまま赤単側のアドバンテージに繋がるだろう。
《ケラル砦の修道院長/Abott of Keral Keep》
《ケラル砦の修道院長/Abott of Keral Keep》はかなりの壊れカードで、レガシーのバーンにも採用されていると聞いてもそう驚くことは無い。
2マナ2/1果敢の時点で及第で、それにアドバンテージを得られる能力が付くとなるとこれを4枚採用せずして何を採用しようか。
トークン生成カード
残りのクリーチャーの枠には多くの候補が存在するが、その枠をトークン戦略に充てるプレイヤーがほとんどであろう。
《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》はそう素晴らしいカードではないが、デッキの方向性としては悪くない選択肢だ。
クリーチャーを横に並べてパンプスペルを撃てばそれだけで終わるゲームもあるだろう。
比べて《軍属童の突発/Horeling Outburst》は素晴らしいカードだ。
《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》に追加1マナでトークンが1体増えるのであるから、パフォーマンスとしては上々である。
マナカーブを低めに揃える意味でも、何枚かデッキに刺された《軍属童の突発/Horeling Outburst》は《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》よりも良い働きをしてくれることであろう。
《忌呪の発動/Foul-Tongue Invocation》のようなカードの存在もトークン戦術にとっては追い風である。
即死コンボ
《強大化/Become Immense》と《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》からなる即死コンボの存在が現環境の赤単を日の下に送り出したと言っても過言ではない。
この即死コンボは《僧院の速槍/Monastry Swiftspear》と合わせることで、盤面に何も無い状態からたったの4マナで18点を叩きこむことができる。
《タイタンの力/Titan’s Stregth》もさながらミニ《強大化/Become Immense》として機能し、1マナで3点の追加ダメージは効率が非常に良い。
占術1がついているのもオールイン系のデッキにとっては嬉しいおまけだ。
1マナ火力
環境における1マナ火力の必要性について述べるつもりは無いが、《焦熱の衝動/Fiery Impulse》と《乱撃斬/Wild Slash》については与えられた役割を淡々とこなしている印象しかない。
どちらのカードも役割は明白だが、《乱撃斬/Wild Slash》には獰猛達成で不意の即死を演出できる能力があることを覚えておこう。
《アタルカの命令/Atarka’s Command》
《アタルカの命令/Atarka’s Command》はコンセプトに綺麗に合致したカードで、デッキの名を冠して恥じない性能を有している。
2マナで少なくとも5点以上のダメージを望めるのであるから効率としては破格だ。
自分がクリーチャーをどれだけ展開できているかであったり、相手が《忌呪の発動/Foul-Tongue Invocation》や《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》といったゲインスペルをどの程度採用しているかによって強さが左右される部分もあるが、それでいてなお基本的なカードパワーが揺らぐことはないだろう。
このカードこそが《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》といったカードをプレイアブル足らしめているのである。
中にはこのカードを採用しなかったり枚数を減らしている人もいるようだが、《ケラル砦の修道院長/Abott of Keral Keep》同様このカードは枚数を減らして良いカードではないはずだ。
サイドボーディング後は中々効果的なカードが少なく、他のアーキタイプよりもデッキパワーを落としてしまいがちなのが赤単の常であり、しっかり対策されるとめっきり勝てなくなるのもその大きな弱点が響いてのことだろう。
それでも明確な勝ち筋があり、ゲーム1の勝率が非常に高いことが赤単を駆る最大の理由ではないだろうか。
以下では先週のGP神戸を制した諸藤氏のリストを元に理解を深めていこう。
サイドボーディング
《沸き立つ大地/Boiling Earth》に何の抗う術も持たないのが懸念すべき点であるが、それでもこのマッチアップではトークンをどれだけ出せるかがカギになる。
逆を返せばメインボードはそのままに赤単への有利を築きたいのであれば、《反逆の行動/Act of Treason》抜いた枠にそのまま《沸き立つ大地/Boiling Earth》を入れれば良いだろう。
もし《沸き立つ大地/Boiling Earth》を追加するのであれば《タイタンの力/Titan’s Strength》をもう何枚か減らし、1マナ火力が飛び交う中でのコンボ依存度を下げるサイドボーディングをすれば良いはずだ。
《引き裂く流弾/Rending Volley》はこのマッチアップで最も効果的なカードで、4枚フルに投入して全く問題ない。
多くのプレイヤーがダークジェスカイに対しコンボで勝つプランを放棄してしまっているが、ダークジェスカイ側もこちらの脅威を捌くにはどうしてもタップアウトを強いられる場面が存在するため、コンボパーツを全て抜いてしまうのは勿体無い。
基本的にはトークンを横に並べて《アタルカの命令/Atarka’s Command》でフィニッシュすることになるが、それでも厳しいマッチアップであることに変わりは無いだろう。
《反逆の行動/Act of Treason》のようなカードはあまり好きではないが、サイドボードに入れるとしたら使う場面はまさにこだろう。
4枚フルに採用されている《焙り焼き/Roast》は《包囲サイ/Siege Rhino/Siege Rhino》や《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》のことを考えると外せない枠だ。
1マナ火力も《棲み家の防御者/Den Protector》を焼けると考えればそう悪くないが、このマッチアップで求められるものではないため全て抜いてしまおう。
《軍族童の突発/Hordeling Outburst》から出てくるカードもアブザンが擁するデカブツを前にしては頼りなく、代わりの3マナ枠には1枚で勝ちにいける《カラデシュの火、チャンドラ/Chandra, Fire of Kaladesh》こそがうってつけだ。
《前哨地の包囲/Outpost Siege》もぜひ採用したいカードではあるが、《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》のことを考えると投入には気が引けてしまう。
対アブザンの時と同様、3マナで小粒なクリーチャーをばらまくカードはお呼びではない。
その枠はやはり《カラデシュの火、チャンドラ/Chandra, Fire of Kaladesh》に置き換えるべきで、適切なサイドボーディングをすれば除去の薄い白緑大変異はコンボデッキのお客様とも言える。
メインに残ったままの《乱撃斬/Wild Slash》は不要牌になることが多く、サイドに対白緑大変異用の枠が取れれば真っ先に抜いてしまおう。
ダークジェスカイの衰退のおかげかエスパードラゴンがその力を取り戻しつつあるため、アタルカレッドは今のメタゲームに適していると言えるだろう。
《引き裂く流弾/Rending Volley》はこのマッチアップでは必須で、《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》や《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai》、《乱脈な気孔/Shambling Vent》等と的に困ることはまず無いはずだ。
《軍属童の突発/Horeling Outburst》は《忌呪の発動/Foul-Tongue Invocation》に対して最も効果的で、《衰滅/Languish》の返しにクリーチャーを即座に補填できる点も評価が高い。
《前哨地の包囲/Outpost Siege》はまさにコントロールキラーとも言える性能で、設置することができればそうそう負けることは無いだろう。
《カラデシュの火、チャンドラ/Chandra, Fire of Kaladesh》は対コントロールにはまずまずのカードであるが、1マナ火力を全てサイドに落としてしまっている関係上、変身するのがやや困難にはなっている。
《強大化/Become Immense》はドラゴンを越えていくためにもまずサイドアウトしてはいけない。
《反逆の行動/Act of Treason》が採用されているのは対エルドラージを考えてのことだろうが、対ランプならそんなカードを使うまでもなくライフを削りきれるだろうから、この枠は全て他のカードに替えてしまったほうが良いだろう。
《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk》を確実に処理できると考えれば評価は少しましなものになるが、それでも《反逆の行動/Act of Treason》が効果的なサイドボードには思えない。
空いた枠には追加の《カラデシュの火、チャンドラ/Chandra, Fire of Kaladesh》か《沸き立つ大地/Boiling Earth》を採りたいところではあるが、《反逆の行動/Act of Treason》の真の強さを見誤っている可能性はあるだろう。
終わりに
これからの赤単はどうなっていくのだろうか?
トークン型か上陸型、はたまた別の型が現れるかもしれない。
赤単はガチガチに対策されるとそれまでのデッキではあるが、シーズンも一旦中休みを迎えようとしていう最中、メタゲームにそういった大きな変化は見られないだろう。
中休み明け一発目の大会で赤単に出鼻を挫かれないよう、しっかりと準備をしておくことだね。
以上翻訳
語り
省略、意訳、行間の補足等を含みますので、是非原文(http://www.channelfireball.com/articles/atarka-red-deck-guide-2/)もご覧ください。
以下翻訳
赤単は黎明期以来環境の脅威として存在し続けているが、近年の赤単のデッキパワーはかつての一線を完全に画したものになっている。
赤単が勝つということはメタゲームが健全に機能していることを意味し、プレイヤーが赤単へのガードを下げた瞬間にタイトルをかっさらっていくのが常であった。
しかしながら近年の赤単のデッキパワーには目を見張るものがあり、メタゲーム度外視で勝ち続けるアーキタイプとして環境に君臨している。
赤単隆盛の原動力は何であろうか?
それはクリーチャーの質の向上に他ならない。
昔々の赤の1マナパワー2といえば《ジャッカルの仔/Jackal Pup》をはじめとしたデメリット内包型のものが当たり前であり、モダン以下の赤単を支えスタンではその強さが規格外とさえ謳われた《ゴブリンの先達/Goblin Guide》であってもその例を漏れることは無かった。
しかしながらこの《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》というカードは何一つのデメリットすら持っておらず、近年のモダン、レガシー環境の赤単を大きく変えた立役者であると言っても過言ではないだろう。
カード選択
《僧院の速槍/Monastry Swiftspear》、《鐘突きのズルゴ/Zurgo Bellstriker》
相手のライフを削りきるのに《僧院の速槍/Monastry Swiftspear》だけではやや心許なく、追加の1マナクリーチャーが必要だ。
《鐘突きのズルゴ/Zurgo Bellstriker》は1ターン目にプレイするには最適なカードであり、終盤には疾駆が活きてくる場面も多くあるだろう。
《鐘突きのズルゴ/Zurgo Bellstriker》の唯一の欠点は伝説のクリーチャーである点であるが、手札にダブついたときには積極的にブロックに回せると考えればそう悪くはない。
それができないようならそのゲームにはどのみち負けているだろうからね。
《稲妻の狂戦士/Lightning Berserker》
《稲妻の狂戦士/Lightning Berserker》はさながらバイバックを有した《火の玉/Fireball》のようなカードだ。
このカードを前にブロッカーを立てずにターンを返すことはリスクが大きく、したがって相手にブロッカーを置くことを強いる力が非常に強い。
相手のテンポが乱れれば新たなバーンスペルを引く猶予が生まれ、それがそのまま赤単側のアドバンテージに繋がるだろう。
《ケラル砦の修道院長/Abott of Keral Keep》
《ケラル砦の修道院長/Abott of Keral Keep》はかなりの壊れカードで、レガシーのバーンにも採用されていると聞いてもそう驚くことは無い。
2マナ2/1果敢の時点で及第で、それにアドバンテージを得られる能力が付くとなるとこれを4枚採用せずして何を採用しようか。
トークン生成カード
残りのクリーチャーの枠には多くの候補が存在するが、その枠をトークン戦略に充てるプレイヤーがほとんどであろう。
《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》はそう素晴らしいカードではないが、デッキの方向性としては悪くない選択肢だ。
クリーチャーを横に並べてパンプスペルを撃てばそれだけで終わるゲームもあるだろう。
比べて《軍属童の突発/Horeling Outburst》は素晴らしいカードだ。
《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》に追加1マナでトークンが1体増えるのであるから、パフォーマンスとしては上々である。
マナカーブを低めに揃える意味でも、何枚かデッキに刺された《軍属童の突発/Horeling Outburst》は《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》よりも良い働きをしてくれることであろう。
《忌呪の発動/Foul-Tongue Invocation》のようなカードの存在もトークン戦術にとっては追い風である。
即死コンボ
《強大化/Become Immense》と《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》からなる即死コンボの存在が現環境の赤単を日の下に送り出したと言っても過言ではない。
この即死コンボは《僧院の速槍/Monastry Swiftspear》と合わせることで、盤面に何も無い状態からたったの4マナで18点を叩きこむことができる。
《タイタンの力/Titan’s Stregth》もさながらミニ《強大化/Become Immense》として機能し、1マナで3点の追加ダメージは効率が非常に良い。
占術1がついているのもオールイン系のデッキにとっては嬉しいおまけだ。
1マナ火力
環境における1マナ火力の必要性について述べるつもりは無いが、《焦熱の衝動/Fiery Impulse》と《乱撃斬/Wild Slash》については与えられた役割を淡々とこなしている印象しかない。
どちらのカードも役割は明白だが、《乱撃斬/Wild Slash》には獰猛達成で不意の即死を演出できる能力があることを覚えておこう。
《アタルカの命令/Atarka’s Command》
《アタルカの命令/Atarka’s Command》はコンセプトに綺麗に合致したカードで、デッキの名を冠して恥じない性能を有している。
2マナで少なくとも5点以上のダメージを望めるのであるから効率としては破格だ。
自分がクリーチャーをどれだけ展開できているかであったり、相手が《忌呪の発動/Foul-Tongue Invocation》や《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》といったゲインスペルをどの程度採用しているかによって強さが左右される部分もあるが、それでいてなお基本的なカードパワーが揺らぐことはないだろう。
このカードこそが《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》といったカードをプレイアブル足らしめているのである。
中にはこのカードを採用しなかったり枚数を減らしている人もいるようだが、《ケラル砦の修道院長/Abott of Keral Keep》同様このカードは枚数を減らして良いカードではないはずだ。
サイドボーディング後は中々効果的なカードが少なく、他のアーキタイプよりもデッキパワーを落としてしまいがちなのが赤単の常であり、しっかり対策されるとめっきり勝てなくなるのもその大きな弱点が響いてのことだろう。
それでも明確な勝ち筋があり、ゲーム1の勝率が非常に高いことが赤単を駆る最大の理由ではないだろうか。
以下では先週のGP神戸を制した諸藤氏のリストを元に理解を深めていこう。
クリーチャー:13
4:《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》
3:《鐘突きのズルゴ/Zurgo Bellstriker》
2:《稲妻の狂戦士/Lightning Berserker》
4:《ケラル砦の修道院長/Abbot of Keral Keep》
呪文:26
4:《タイタンの力/Titan’s Strength》
3:《乱撃斬/Wild Slash》
2:《焦熱の衝動/Fiery Impulse》
4:《アタルカの命令/Atarka’s Command》
4:《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》
3:《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》
3:《軍族童の突発/Hordeling Outburst》
3:《強大化/Become Immense》
土地:21
8:《山/Mountain》
1:《森/Forest》
2:《燃えがらの林間地/Cinder Glade》
4:《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
4:《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
2:《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
サイドボード:15
2:《カラデシュの火、チャンドラ/Chandra, Fire of Kaladesh》
4:《引き裂く流弾/Rending Volley》
1:《焦熱の衝動/Fiery Impulse》
4:《焙り焼き/Roast》
2:《反逆の行動/Act of Treason》
1:《軍族童の突発/Hordeling Outburst》
1:《前哨地の包囲/Outpost Siege》
サイドボーディング
ミラーマッチ
In
1:《軍族童の突発/Hordeling Outburst》
1:《前哨地の包囲/Outpost Siege》
1:《焦熱の衝動/Fiery Impulse》
Out
2:《稲妻の狂戦士/Lightning Berserker》
1:《タイタンの力/Titan’s Strength》
《沸き立つ大地/Boiling Earth》に何の抗う術も持たないのが懸念すべき点であるが、それでもこのマッチアップではトークンをどれだけ出せるかがカギになる。
逆を返せばメインボードはそのままに赤単への有利を築きたいのであれば、《反逆の行動/Act of Treason》抜いた枠にそのまま《沸き立つ大地/Boiling Earth》を入れれば良いだろう。
もし《沸き立つ大地/Boiling Earth》を追加するのであれば《タイタンの力/Titan’s Strength》をもう何枚か減らし、1マナ火力が飛び交う中でのコンボ依存度を下げるサイドボーディングをすれば良いはずだ。
対ダークジェスカイ
In
4:《引き裂く流弾/Rending Volley》
1:《焦熱の衝動/Fiery Impulse》
1:《軍属童の突発/Horeling Outburst》
2:《焙り焼き/Roast》
Out
4:《タイタンの力/Titan’s Stregth》
2:《稲妻の狂戦士/Lightning Berserker》
2:《乱撃斬/Wild Slash》
《引き裂く流弾/Rending Volley》はこのマッチアップで最も効果的なカードで、4枚フルに投入して全く問題ない。
多くのプレイヤーがダークジェスカイに対しコンボで勝つプランを放棄してしまっているが、ダークジェスカイ側もこちらの脅威を捌くにはどうしてもタップアウトを強いられる場面が存在するため、コンボパーツを全て抜いてしまうのは勿体無い。
基本的にはトークンを横に並べて《アタルカの命令/Atarka’s Command》でフィニッシュすることになるが、それでも厳しいマッチアップであることに変わりは無いだろう。
対アブザン
In
4:《焙り焼き/Roast》
2:《カラデシュの火、チャンドラ/Chandra, Fire of Kaladesh》
2:《反逆の行動/Act of Treason》
Out
3:《軍族童の突発/Hordeling Outburst》
2:《焦熱の衝動/Fiery Impulse》
3:《乱撃斬/Wild Slash》
《反逆の行動/Act of Treason》のようなカードはあまり好きではないが、サイドボードに入れるとしたら使う場面はまさにこだろう。
4枚フルに採用されている《焙り焼き/Roast》は《包囲サイ/Siege Rhino/Siege Rhino》や《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》のことを考えると外せない枠だ。
1マナ火力も《棲み家の防御者/Den Protector》を焼けると考えればそう悪くないが、このマッチアップで求められるものではないため全て抜いてしまおう。
《軍族童の突発/Hordeling Outburst》から出てくるカードもアブザンが擁するデカブツを前にしては頼りなく、代わりの3マナ枠には1枚で勝ちにいける《カラデシュの火、チャンドラ/Chandra, Fire of Kaladesh》こそがうってつけだ。
《前哨地の包囲/Outpost Siege》もぜひ採用したいカードではあるが、《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》のことを考えると投入には気が引けてしまう。
対白緑大変異
In
2:《カラデシュの火、チャンドラ/Chandra, Fire of Kaladesh》
1:《焦熱の衝動/Fiery Impulse》
Out
3:《軍属童の突発/Horeling Outburst》
対アブザンの時と同様、3マナで小粒なクリーチャーをばらまくカードはお呼びではない。
その枠はやはり《カラデシュの火、チャンドラ/Chandra, Fire of Kaladesh》に置き換えるべきで、適切なサイドボーディングをすれば除去の薄い白緑大変異はコンボデッキのお客様とも言える。
メインに残ったままの《乱撃斬/Wild Slash》は不要牌になることが多く、サイドに対白緑大変異用の枠が取れれば真っ先に抜いてしまおう。
対エスパードラゴン
In
4:《引き裂く流弾/Rending Volley》
1:《軍族童の突発/Hordeling Outburst》
1:《前哨地の包囲/Outpost Siege》
2:《カラデシュの火、チャンドラ/Chandra, Fire of Kaladesh》
(※注:追加の3マナ域は相手の除去の採択に合わせて選択してほしい。)
Out
3:《乱撃斬/Wild Slash》
2:《焦熱の衝動/Fiery Impulse》
2:《タイタンの力/Titan’s Stregth》
1:《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》
ダークジェスカイの衰退のおかげかエスパードラゴンがその力を取り戻しつつあるため、アタルカレッドは今のメタゲームに適していると言えるだろう。
《引き裂く流弾/Rending Volley》はこのマッチアップでは必須で、《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》や《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai》、《乱脈な気孔/Shambling Vent》等と的に困ることはまず無いはずだ。
《軍属童の突発/Horeling Outburst》は《忌呪の発動/Foul-Tongue Invocation》に対して最も効果的で、《衰滅/Languish》の返しにクリーチャーを即座に補填できる点も評価が高い。
《前哨地の包囲/Outpost Siege》はまさにコントロールキラーとも言える性能で、設置することができればそうそう負けることは無いだろう。
《カラデシュの火、チャンドラ/Chandra, Fire of Kaladesh》は対コントロールにはまずまずのカードであるが、1マナ火力を全てサイドに落としてしまっている関係上、変身するのがやや困難にはなっている。
《強大化/Become Immense》はドラゴンを越えていくためにもまずサイドアウトしてはいけない。
《反逆の行動/Act of Treason》が採用されているのは対エルドラージを考えてのことだろうが、対ランプならそんなカードを使うまでもなくライフを削りきれるだろうから、この枠は全て他のカードに替えてしまったほうが良いだろう。
《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk》を確実に処理できると考えれば評価は少しましなものになるが、それでも《反逆の行動/Act of Treason》が効果的なサイドボードには思えない。
空いた枠には追加の《カラデシュの火、チャンドラ/Chandra, Fire of Kaladesh》か《沸き立つ大地/Boiling Earth》を採りたいところではあるが、《反逆の行動/Act of Treason》の真の強さを見誤っている可能性はあるだろう。
終わりに
これからの赤単はどうなっていくのだろうか?
トークン型か上陸型、はたまた別の型が現れるかもしれない。
赤単はガチガチに対策されるとそれまでのデッキではあるが、シーズンも一旦中休みを迎えようとしていう最中、メタゲームにそういった大きな変化は見られないだろう。
中休み明け一発目の大会で赤単に出鼻を挫かれないよう、しっかりと準備をしておくことだね。
以上翻訳
語り
コメント
とても参考になります。
ありがとうございます。
見ていただいてる方がいるとやはり励みになりますね。
これからもどうぞよろしくお願い致します。